Androidスマホの場合、いわゆる「周波数ロック」によって、端末と回線の相性によっては快適に利用できない場合があります。

この記事では、「周波数ロックとは何か知りたい」という方に向けて、

• 周波数ロックの概要と実例
• スマホを他社回線で使いたい時の注意点

について紹介しています。

周波数ロックとは

Androidスマホの場合、同じ機種であっても販売元キャリアによって対応バンド（周波数帯）が異なります。
SIMロックが原則禁止された現在でも、対応バンドによって利用できる回線が制約を受けることから、「周波数ロック」と呼ばれます。

キャリア側としては、

• SIMロックはなくなったが、他社に乗り換えてほしくはない
• 対応バンドが増えるとコストが上がってしまう

という理由のために、積極的に他社回線に対応する必要がないのだと考えられます。

関連記事：
「SIMフリー」と「SIMロック解除済み」の違い｜判別方法も紹介

対応バンドとは

「対応バンド」とは、スマホが利用できる電波の周波数帯（バンド）を言います。

スマホのモバイル通信に使われるバンドは、総務省によって区分けされ、各キャリアに割り当てられています。

• キャリアによって、使われているバンドが異なる
• 機種によって対応バンドが異なる

という理由から、キャリアと機種の組み合わせによっては、電波がつながりにくくなってしまうことがあります。

詳しくは、下記の記事をご覧ください。

スマホの対応バンドとは？必要な周波数帯や確認方法を徹底解説！

周波数ロックの実例

2021年に発売された「Xperia 1 III」を例に、4G・5Gの対応バンドを見てみましょう。

キャリア版はSIMフリー版より対応バンドが少なく、また販売元キャリアによって対応バンドが異なることがわかります。

どのキャリアも自社の主要バンドには対応していますが、他社の主要バンド（の一部）に対応しておらず、利用できたとしても繋がりづらいことが予想されます。

周波数ロックは緩和傾向に

周波数ロックは、SIMロックと異なり明確な規制はありませんが、最近になって緩和されつつあります。

Xepria 1 IIIの後継機種「Xperia 1 IV」の対応バンドを見てみましょう。

販売元に関わらず、どのキャリアでもおおむね快適に繋がると予想されます。

他社回線で使いたい場合の注意点

中古スマホを他社回線で使いたい場合、下記の3つに注意が必要です。

SIMロック

利用する端末と回線の組み合わせによってはSIMロックの解除が必要です。

詳しくは、下記の記事をご覧ください。

中古で購入したiPhone・AndroidスマホのSIMロックを解除する方法まとめ

動作確認端末

スマホがその通信事業者で正常に動作することを確認した端末を「動作確認端末」と言います。
利用したい機種が対応しているか、必ずチェックしておきましょう。

格安SIMで動作確認端末以外を使うとどうなる？デメリットを紹介

周波数ロック

Androidスマホの場合は、販売元の公式ページから対応バンドを確認しておきましょう。

端末の販売元を確認する方法は、下記の記事で紹介しています。

中古スマホはSIMロック解除が必要？自分でできる？手続きや確認事項など

対応バンドの確認方法

一例として、Xperia 1 Vのドコモ版をau回線で使いたい場合を紹介します。

対応周波数帯によると、ドコモ版「Xperia 1 V（SO-51D）」の対応周波数帯は、下記のとおりです。

• 4G：バンド1、3、8、18、19、21、26、28、42
• 5G：n1、n28、n77、n78、n79、n257

下記の表を参考に、利用したいキャリア回線の主要バンドと照らし合わせます。

Xperia 1 V（SO-51D）は、au回線の主要バンドすべてに対応しているため、快適に繋がると予想できます。

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