iPhone 13シリーズのカメラ性能・機能を徹底解説！12シリーズとの違い

作成日：2022.08.09更新日：2024.02.07

8. 機種紹介 iPhone 13 iPhone 13 mini iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max

この記事では、iPhone 13シリーズの購入を検討されている方に向けて

iPhone 13シリーズのカメラのスペック
iPhone 12シリーズとの違い
iPhone 13シリーズで撮影された作例

など、iPhone 13シリーズのカメラ性能・機能を徹底解説していきます！

2022年9月8日、新型の「iPhone 14」シリーズが発表されました。
iPhone 14シリーズのカメラについては、下記の記事からご覧いただけます。

iPhone 14シリーズのカメラ性能・機能を徹底解説！13や15との比較も

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iPhone 13シリーズのカメラのスペック

まずはじめに、iPhone13シリーズのカメラのスペックを見てみましょう。

		iPhone 13	iPhone 13 Pro
アウトカメラ	超広角	1,200万画素 1/3.4型 F2.4 13mm相当	1,200万画素 1/3.4型 F1.8 13mm相当像面位相差AF マクロ撮影
	広角	1,200万画素 1/1.77型 F1.6 26mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正（センサーシフト方式）	1,200万画素 1/1.66型 F1.5 26mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正（センサーシフト方式）
	望遠	-	1,200万画素 1/3.4型 F2.8 77mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正
インカメラ		1,200万画素 1/3.6型 F2.2 23mm相当
LiDAR		×	〇
ポートレートモード		〇	〇（ナイトモードも可能）
スマートHDR		〇（スマートHDR4）
ナイトモード/Deep Fusion		〇
フォトグラフスタイル		〇
Apple ProRAW		×	〇
ドルビービジョン		〇（最大4K60fps）
シネマティックモード		〇
Apple ProRes		×	〇

iPhone 13シリーズでは、あらたに「シネマティックモード」に対応しました。
ポートレートモードのように、背景をぼかした動画を撮影できます。

iPhone 12シリーズとの違い

iPhone 12シリーズとの主な違いは、下記のとおりです。

		iPhone 12シリーズ		iPhone 13シリーズ
		12/12 mini	12 Pro/12 Pro Max	13/13 mini	13 Pro/13 Pro Max
マクロ撮影		×	×	×	〇
LiDAR		×	〇	×	〇
スマートHDR		スマートHDR3		スマートHDR4
ナイトモード	望遠カメラ	-	×	-	〇
ナイトモード	ポートレートモード	×	〇	×	〇
フォトグラフスタイル		×		〇
Apple ProRAW		×	〇	×	〇
ドルビービジョン		〇		〇
シネマティックモード		×		〇
Apple ProRes		×	〇	×	〇

iPhone13シリーズでは、カメラにこだわりたい人向けの機能が底上げされています。

iPhone 12シリーズのカメラ性能・機能を徹底解説！13シリーズとの違い

iPhone 13シリーズのカメラの特徴

iPhone 13シリーズのカメラの特徴を、詳しく見てみましょう。

カメラの構成
ポートレートモード
スマートHDR
ナイトモード/Deep Fusion
【新機能】フォトグラフスタイル
Apple ProRAW
ドルビービジョン
【新機能】シネマティックモード
【新機能】Apple ProRes

カメラの構成

iPhone 13シリーズのカメラの構成は、下記のとおりです。

		iPhone 13	iPhone 13 Pro
アウトカメラ	超広角	1,200万画素 1/3.4型 F2.4 13mm相当	1,200万画素 1/3.4型 F1.8 13mm相当像面位相差AF マクロ撮影
	広角	1,200万画素 1/1.77型 F1.6 26mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正（センサーシフト方式）	1,200万画素 1/1.66型 F1.5 26mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正（センサーシフト方式）
	望遠	-	1,200万画素 1/3.4型 F2.8 77mm相当像面位相差AF 光学式手ぶれ補正
インカメラ		1,200万画素 1/3.6型 F2.2 23mm相当
LiDAR		×	〇

iPhone 13/13 miniの広角カメラは、iPhone 12 Pro Maxと同等です。
iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの広角カメラは、さらに進化し、センサーサイズがやや大きくなりました。

iPhone 13 Proシリーズの超広角カメラは、オートフォーカス（AF）に対応し、最短2cmまで近づける「マクロ撮影」も可能になりました。

LiDARとは

iPhone 13 Proシリーズには、第4のカメラともいえる「LiDARスキャナ」が搭載されています。

LiDAR（Light Detection And Ranging）とは、レーザーを被写体に向けて照射し、被写体までの距離（奥行き）を計測することができる技術です。

LiDARスキャナのおかげで、

オートフォーカス（AF）が速くなる
ポートレートモードの精度が向上する

といったメリットがあります。

LiDARは、「AR（拡張現実）」や、現実世界を3Dモデル化する「フォトグラメトリ」にも活用可能です。
2022年秋に配信予定の「iOS16」では、LiDARスキャナを使って立体的な間取り図を作成できるようになります。

RoomPlan - 拡張現実 - Apple Developer

RoomPlanは、iPhoneやiPadのカメラとLiDARスキャナを使用して部屋の3D見取り図を作成する新しいSwift APIです。見取り図には部屋の寸法や家具の種類などの主な特徴を含めることができます。

ポートレートモード

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
ポートレートモード		〇		〇（ナイトモードも可能）

「ポートレートモード」は、被写体の背景をぼかした写真を撮影できる機能です。

2016年に発売されたiPhone 7 Plusで登場して以来、精度や機能が進化してきました。
2017年に発売されたiPhone X以降のすべての機種がポートレートモードに対応しています。

iPhone 13 Proシリーズでは、LiDARスキャナのおかげで、ポートレートモードとナイトモードを併用できます。

スマートHDR

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
スマートHDR		〇（スマートHDR4）

「スマートHDR」とは、明暗差がある場面でも白トビや黒つぶれを抑えて撮影できる機能です。

2018年に発売されたiPhone XR・XSシリーズで登場して以来、より肉眼で見たときの印象に違い写りに近づいています。

iPhone 13シリーズは、4世代目の「スマートHDR4」に対応し、人肌がより美しく表現できるようになりました。

ナイトモード/Deep Fusion

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
ナイトモード/Deep Fusion		〇

「ナイトモード」と「Deep Fusion」は、どちらもiPhone 11シリーズで登場した機能です。

ナイトモード	暗いシーンでも明るく鮮やかに撮影可能
Deep Fusion	より詳細なディテールを再現可能

どちらも複数枚の画像を合成し、機械学習を用いた処理をすることで、高画質化を実現しています。
コンピュテーショナル・フォトグラフィー（高度な画像処理）の一種と言えます。

先のスマートHDRと併せて、撮影シーンに最適な処理が自動で適用されます。

iPhone 13 Proシリーズでは、望遠カメラもナイトモードとDeep Fusionに対応しています。
インカメラを含めたすべてのカメラで利用できるようになりました。

【新機能】フォトグラフスタイル

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
フォトグラフスタイル		〇

iPhone 13シリーズでは、写真の雰囲気を自分好みにアレンジできる「フォトグラフスタイル」という機能が追加されました。
調整できる項目は、「トーン（コントラスト）」と「暖かみ（色温度）」です。

iPhone 13モデルおよびiPhone SE（第3世代）モデルでは、「フォトグラフスタイル」を適用して、「カメラ」での写真の撮影方法をカスタマイズできます。プリセットスタイル（「リッチなコントラスト」、「鮮やか」、「暖かい」、「冷たい」）のいずれかを選択してから、トーンや暖かみの値を調整して詳細をカスタマイズします。

（引用：「フォトグラフスタイル」を適用する｜Apple）

設定は保存され、自動で適用されます。

Apple ProRAW

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
Apple ProRAW		×		〇

iPhone 13 Proシリーズは、「Apple ProRAW」というファイル形式で写真の撮影が可能です。

RAWとは、加工前の「生データ」のことです。
ファイルサイズは大きくなりますが、情報量が多いので、より柔軟な加工・編集が可能です。

従来のRAW（iPhone 6s以降の機種が対応）との違いは、下記のとおりです。

	標準カメラアプリでの利用	コンピュテーショナル・フォトグラフィーのデータ
RAW	×	×
Apple ProRAW	〇	〇

Apple ProRAWには、スマートHDRやDeep Fusionといったコンピュテーショナル・フォトグラフィーのデータが含まれています。

ドルビービジョン

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
ドルビービジョン		〇（最大4K60fps）

iPhone 12シリーズでは、HDR動画を撮影できる「ドルビービジョン」に対応しています。
HDR動画では、より明るく鮮やかな表現が可能です。

HDR動画は、iPhone 8/8 Plus以降の機種で再生可能です。

【新機能】シネマティックモード

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
シネマティックモード		〇

iPhone 13シリーズの目玉機能とも言えるのが、「シネマティックモード」です。
ポートレートモードのように、背景をぼかした動画を撮影できます。

iPhone 13シリーズに搭載されている「A15 Bionic」のおかげで、ポートレートモードと同じような複雑な処理を、リアルタイムでこなせるようになりました。

ピントの位置は、あとから任意のタイミングで変えることも可能です。

【新機能】Apple ProRes

		iPhone 13	iPhone 13 mini	iPhone 13 Pro	iPhone 13 Pro Max
Apple ProRes		×		〇

iPhone 13 Proシリーズでは、より動画編集に適したフォーマット「ProRes」で撮影できるようになりました。

Apple ProRes なら、リアルタイムのマルチストリーム編集のパフォーマンスの高さも、プロフェッショナルな画質も両立できます。

（引用：iPhone 13 Pro の Apple ProRes について｜Apple）

従来の「HEVC」と比べて、圧縮率が低いため、画質の向上が期待できます。
ファイルサイズが巨大になる点がデメリットです。

128GBモデルと、それ以外のモデルで、ProResで撮影できる解像度とフレームレートに違いがあります。

本体容量	解像度とフレームレート
128GB	最大1080p/30fps
256GB、512GB、1TB	最大4K/30fpsまたは1080p/60fps

iPhone 13シリーズの作例

iPhone 13シリーズで撮影された作例を見てみましょう。

iPhone を変えたのでカメラを比較してみる。
左・iPhone 8 Plus.
右、iPhone 13 Pro max.
元のカメラの性能には満足していたのだが、こうしてみると性能向上が著しい。 pic.twitter.com/lcfPCz92Sg

— Amberhawk (@Yasubee7) April 5, 2022